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今回は、「雑巾」を使ったスプリントにつながるトレーニングを紹介します!小さなタオル一枚あれば、自宅周りでも簡単にできるトレーニングです。是非参考にしてみて下さい。
①雑巾ジャンプ
雑巾を地面において、前後、左右へ繰り返しジャンプします。踵からベタベタと着くのではなく「小さく速く」を意識させると良いでしょう。アキレス腱のバネを上手く使えることは、一歩一歩大きく軽やかに弾みながら前に進むための超基本です。慣れてきたら、片脚でも実施してみましょう。
②雑巾バランス
雑巾を頭に乗せて、落とさないように手足を前後、左右へ大きくスイングさせます。どんな状態でも「おへそからつむじまで、一本の幹のように」身体を安定させられることは、腕や脚を高い速度で振り回すスプリントにおいても、投球、打球動作においても大切な能力です。
「身体をブラさないように!」「まっすぐに!」と意識させるよりも、「身体を安定させざるを得ない状況」に置き、その状況下で色々なタスクを与えてあげた方が、運動学習の効率が良くなることは多いです。これは他のトレーニングにも当てはまる、重要な考え方だと私は考えています。
③雑巾バランスランジウォーク
慣れてきたら、タオルを乗せてランジウォークなどにもトライしてみましょう!体幹をまっすぐに保ったまま、股関節を大きく前後に開けることは、その後の股関節周りの傷害リスク減にもつながり得ます。
「ランジウォークで姿勢を低くしようとすると、身体が前に傾いてしまう」場合は、要チェック。股関節の前面の柔軟性不足な可能性が高いです。
④タオル持ち腕振り
走るときに、手首から先がブラブラと暴れてしまい、キレの無い腕振りをしてしまう小中学生は非常に多いです。そのような場合には、両手に小さな雑巾を軽く握って腕振りをしてみましょう。手首が固定されて、コンパクトで、切り返しの鋭い腕振りに近づくことがあります。
走りが苦手な子ほど、腕に意識を向けることが難しいことは多いです。「腕を速く力強く振るんだよ!」と言葉を飛ばすだけでなく、「自然と目的の動作に近づいてしまうような一工夫」をいかに考えられるかが、良い練習のカギです。
⑤雑巾もも当て
雑巾をおへその前に保持して、そこにももを全力でぶつけ続けます。「ももを身体の前で入れ替えられる」ことは、スプリントの加速においても、最大スピードを上げるためにも非常に重要なことです。
単純に「もっと高くももを上げましょう!」「膝を前で入れ替えて!」と、自分の身体自体に意識を向けさせるよりも、「雑巾(目標物)にももを全力でぶつけて!」と、無意識的に目的の動作が促されるタスクを与えた方が、練習の成果は挙がりやすい傾向があります。
トップアスリートも含めて、意識することが増えれば増えるほど、動作がぎこちなくなる、逆にパフォーマンスが下がってしまうというのは良くあることです。教えすぎ、教えられすぎでは、なかなか上達が望めないのもスポーツトレーニングの一つの側面です。
目的の動作、力発揮を促すためには、どのような声掛けや環境、道具の準備が必要なのか?を考える、一つのきっかけにして頂けたら幸いです!